この海に居ること

人生ゲームの消化試合

僕は劇中再現をしたおもちゃが欲しい、妙なアレンジいらない

先日初代ガンダムTVシリーズを見終えて欲しいものがある。そう、ガンプラである。ガンダムといえばガンプラであり、これまでの人生でプラモデルは作ったことはあってもガンプラは作ったことがなかった。そこで、初代ガンダム(いわゆるRX-78-2)の機体を作りたくて、手頃な値段のラインナップがないか調べた。すると最新のもので、定価2000円くらいのものがあるではないか。HGUC 191 機動戦士ガンダム RX-78-2ガンダム 1/144スケールというやつである。(バンダイのホームページとAmazonで検索)

 

しかしだ、商品のサンプル画像を見ていくとなんだか違和感がある。なんだろうと考えていると、それがわかった。アニメの機体よりも妙にスタイリッシュになって「カッコよくなりすぎて」いるのである。これが商品単体だけで考えればカッコいいロボット、というふうなのかもしれないが、僕が欲しいのは「アニメに出てきたちょっとゴツくてモッサリ感さえあるがそれが愛おしいガンダム」である。あのガンダムを作りたいのである。初代ガンダムの機体は型番?がRX-78-2というらしいので他の商品も検索してみると(ガンプラにもいろいろグレードがあるみたいなので)、他の「ガンダム」も妙にスタイリッシュすぎるのである。足が長すぎ、そのせいか手が短く見え、なんか顔も小さいしで、これはあのアニメに出てきたガンダムとは似て非なるものという印象がある。違うんだよバンダイ。僕が作りたいのはアニメに限りなく近いスタイルのRX-78-2 ガンダムである。劇中完全再現したプラモが欲しいなら放送当時のものを買わないといけないらしい。でも当時のは色分けも全然だし可動もそんなないしで、初めて作るガンプラにしてはクセがありすぎる。もうちょい普通のガンプラから入門させて欲しい。最新の技術を搭載したモデルのはみんな細身のイケメンガンダムばかりだ。何故なのか。

 

トランスフォーマーなら、ビークルモードとロボットモードをそれぞれ両立させないといけないので、どうして部分的には劇中とは異なる部分が出てしまう。でも、トランスフォーマーのおもちゃはそれを「本物っぽさ」でカバーし目立たなくしている。似てない部分もあるけど、全体のプロポーションや強調される「本物らしさ」や「本物に限りなく近い部分」を加味すると、「再現度が高いおもちゃ」として化ける。消費者が求める「本物らしさ(特徴的な身体パーツ)」を目立たせ、似てない部分をそれっぽく仕上げることで、総合的に見れば劇中同様のスタイルに近くなり満足感があるのである。ところが、RX-78-2 ガンダム のガンプラに限って言えば、初めから劇中再現されていない。プラモに落とし込むにあたりどうしてもアレンジが必要な部分というのもあるだろう。ところがあの長い足や細身の体型は明らかに意図的にアレンジされている。正直僕はそんなことして欲しくない。似ていない体。

 

ウルトラアクトもそうだ。ウルトラマンの可動フィギュアというのは喜ばしいが、ウルトラアクト特有の体型になっているため、テレビで見るウルトラマンと体型が異なる。「似ていない」のである。そうなると、「劇中再現度」を求める層としてはニーズに合致しないので「似てない商品」からは離れていく。フィギュアーツとかはいいと思う。劇中再現度が高く、なおかつ可動するとなれば遊びの幅は広がる。ま、持ってないけどね!(なら言うなという意見は受け付けない)

 

海洋堂ウルトラマンフィギュアもなんかアレンジを加えてるそうだ。いやいや、なんで?劇中再現度を高めてくれよ。アレンジ加わると、どうしても品質の高いフィギュアを見ても「コレじゃない感」が付き纏うんだ。海洋堂のティガも、ファイティングポーズのやつも素立ちのやつも、なんか微妙に似てないんだよな。アレンジを加えるということは裏を返せば完全再現からの逃げ、というコメントを見たことあるけど、本当にその通りだと思う。あと昭和シリーズのウルトラマンの素立ちフィギュア、なんか腕が手首だけ曲げてるあのポーズがなんか変だと思う。

 

じゃあ、再現度で言うならCCPはどうだ、となる。実物見たことあるけど確かにクオリティは高い。でもデカすぎるし値段も高いなというのも正直な感想。エースとか謎ポーズだし。ティガのラインナップを見た時、めっちゃ欲しい!って思ったけどサンプル画像とかフェスでの展示画像見ると、絶妙に顔が似てないんだよな。中村ティガの再現を目指したのはそれはそれで全然いいんだけど、プロポーションもなんかこんなだっけ?って思った。あと、ティガのTVシリーズのスナップとかみると、近年のニュージェネでの客演時のスーツよりも数段カッコいいんだよな。胸のプロテクターの形状が当時のスーツの方が締まりがあるし、スーツアクターのスタイルがめちゃくちゃいい。近年のティガはどうしても短足に見える。

 

以上、「コレじゃない感」にまつわる諸々を書いた。何かを作るって、見本があったとしても難しいんだな。何もないところからいるの時代普遍的にカッコいいものを創造するって本当に凄いことなんだな。